起業の成功率を上げるプロトタイプテストとは

昨日、支援している起業家さんのプロトタイプテストの検討会を行いました。プロトタイプテストは、自分の思い描くソリューション(顧客課題の解決策)が、顧客の望まないものになっていないかを検証するための、とても大切なステップです。


今回は、GoogleVenturesが提唱するデザインスプリントのやり方(の一部)を用いて実施しました。なお、前提として、この起業家さんは以下の顧客課題の仮説検証を既に終えています。

  • リーンキャンバスで顧客と課題の仮説をリストアップ
  • SNSを利用したアンケートでターゲット顧客候補200人からの回答を収集、その中から6名に対面インタビューを実施
  • これらの検証結果から、顧客課題仮説の確からしさ/間違いを認識するとともに、最初の顧客となりうるアーリーアダプタの特徴を確認


<プロトタイプテスト検討の流れ>

  1. プロトタイプテストを実施する目的を確認する
  2. 対象顧客が、「起業家が提供する商品を使っているシーン」を6コマ漫画に描き出す
  3. 描き出した各シーンが成立するための前提を、「どうすれば~」で始まるシンプルな文章で付箋メモに思いつく限り書き出す
    ※「どうすれば、顧客の”申し訳ない”気持ちを減らせるだろうか」等
  4. 事業として成立するために、絶対に解決しなければならない「どうすれば~」メモを選ぶ
    解決したらより良い程度の「どうすれば~」メモは外す
  5. 選んだ「どうすれば~」メモの解決策(のヒント)をたくさん出す
  6. 魅力的なアイデアを選定し、プロトタイプの骨組みを作る


以上でおよそ2時間です(6コマ漫画は事前に作成済みでしたが、それを含めても+1時間程度でしょう)。たったこれだけの時間で、プロトタイプの方向性が固まり、あとは準備して実行するだけとなりました。


ここでポイントとなるのは「顧客課題の対面インタビューを実施済みだった」ことです。途中で迷いが生じても顧客インタビューを思い出せば、大抵の解決のヒントはすぐに得られるものです。

対面インタビューの良いところは、インタビュー相手の声の抑揚や表情、会話の間、場の空気感など、テキストでは表現しきれないたくさん情報が得られることです。そこには顧客の真実がたくさん隠されおり、これらはアンケートや外注インタビューの結果レポートでは決して得ることが出来ないものです。ですから、起業を目指す皆さんには、対面インタビューは是非取り入れて頂きたいなと私は思っています。


また、検討の流れの4.にも記載しましたが、「解決したらより良い程度」の前提は、この段階では、ばっさり外しましょう。これが出来ずに、次々とやりたいことが膨れ上がって、結局本当は何をしたいのか良く分からなくなってしまう起業家さんを多々見かけます。そういう商品は顧客にとっても魅力的ではありませんので、「最初の経営判断」としてばっさりいきましょう。


デザインスプリントは、無駄を省き、短期間で最大の成果を出すとても効果的な手法です。ただ、起業で活用するには、事前準備やファシリテーションで少しコツがいるようです。ご興味のある方は、メッセージ頂ければと思います。


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